閲覧ありがとうございます。
整形外科のまるたと申します。
今回は、「なぜ整形外科医は運動を勧めるのか」について解説していこうと思います。
はじめに
中高生の部活で怪我をしたり、30代過ぎて腰痛や肩痛など、あちこちにガタがきませんか?
整形外科を受診すると、色んな診察や検査して
「運動、筋トレですね」
と言われたことありませんか?
運動・筋トレはリスク少なく、かつ効果の見込める治療法なんです!
運動療法について、ガイドラインを紹介していこうと思います。
腰痛診療ガイドライン2019年改訂版
急性腰痛では運動まではいかなくても、多少動いたほうが痛みとれるのが早いです。
ただエビデンスはA(強)〜D(とても弱い)の段階でCです。
慢性腰痛に関してはエビデンスBの強さです。
腰痛ガイドラインでは運動は推奨されています。
変形性膝関節症ガイドライン2023
意外や意外、エビデンスレベルはCです。
参考されている論文は運動療法の効果があるとの記載が多いですが
運動療法の種類に関するエビデンスや超高齢者、高度変形の患者さんにも、当てはめるには注意が必要だからだそうです。
慢性疼痛治療ガイドライン
こちらのガイドラインでは
慢性腰痛、変形性膝関節症、慢性頚部痛など慢性疼痛には運動療法が強く推奨されています
ただどんな種類の運動がよいかは、わかってないようです。
すごく負荷の強い筋トレは不要みたいです。
デメリット
ガイドライン上、有害事象はない、もしくはまれであるとされています。
まとめ
エビデンスは低いが、
有害事象もなく、効果出る可能性があるから、運動療法を勧める
ということになるんですね。
強度に関しては
おもりなど使わずに自重トレーニングやラジオ体操、ロコモ体操など
少し疲れる程度の運動で充分かと思います。
ちなみに
もちろんしっかりとした診断を行っていることが大前提です。
骨折や感染、overworkなどの状況では安静を勧めることが多いと思います。
*骨折も部位によっては早期可動域訓練を勧める場合もあります。
次回は運動を継続するコツについて解説していきたいと思います。
では、また!
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